保護猫うにと私の金髪事情|人生を組み替える|スピンオフ①

人生を組み替える

「人生を組み替える」シリーズ|スピンオフ #01|40代、自由をどう使うのか

職業訓練も始まるし、そろそろ金髪をやめようと思っていた。

仕事も辞めた。
暮らす場所も変えた。
これからの人生も、少しずつ組み替えている。

そんな私が、なぜか今、
「うにがこの髪を好きだから、もう少し金髪でいようかな」
と思っている。

人生を大きく変える話ではない。
でも、誰かと暮らし始めると、自分の選択が少しずつ変わっていく。
今回は、そんな小さな変化の話です

保護猫うには、金髪が好きらしい

うにと初めて会ったのは、動物愛護センターの譲渡会だった。

まだ小さかったうにを抱っこしたとき、うにが興味を示したものがある。

私の髪の毛だった。

当時の私は金髪。

光が当たるときらきらする毛先が、うににはどうやらとても気になるらしい。

抱っこしている間も、私の髪の毛を目で追って、手を伸ばしてくる。

どうやら私は、うににとって「抱っこしてくれる人」であると同時に、動くおもちゃを頭につけている人でもあったらしい。

そのときは、

「髪の毛が気になるんだな」

くらいに思っていた。

でも、うにが家に来てからも、それは変わらなかった。


今でも毎日、金髪を狙ってくる

うにが私の髪の毛で遊ぶのは、今でも毎日のこと。

特に好きなのは毛先。

きらきらした金髪が揺れると、目を輝かせて飛びついてくる。

座っているときも、寝転がっているときも、パソコンをしているときも。

「そこに髪の毛がありますね」

と言わんばかりに、狙ってくる。

もちろん、髪の毛なので本来はおもちゃではない。

でも、うににとっては完全におもちゃ。

ときどき毛先をくわえようとするので、

「こらこら、これは食べ物じゃないですよ」

と言いながら引き離す。

それでも、また狙ってくる。

毎日そんなことをしている。


実は、金髪をやめようと思っていた

そんな私だけれど、少し前までは金髪をやめようと思っていた。

そろそろ普通の髪色に戻そうかな、と。

年齢的にも、生活的にも、もう少し落ち着いた色にしてもいい。

実際、以前は面接なども考えて、髪色を変えることも考えていた。

金髪に飽きたわけではない。

ただ、

「そろそろ戻してもいいかな」

くらいの気持ちだった。

ところが、最近になって少し迷い始めた。

理由は、うに。


「でも、うにはこの髪が好きなんだよな」

うににとって、私の金髪はただの髪の毛ではない。

初めて会ったときから気になっていたもの。

家に来てからも毎日遊んでいるもの。

私が髪を揺らすと、うにが反応する。

そんな姿を見ていると、

「もう金髪やめようかな」

と思う一方で、

「でも、うにはこの髪が好きなんだよな」

と思ってしまう。

もちろん、うにに「金髪のままでいて」とお願いされたわけではない。

そもそも、うには髪色の違いなんて理解していないかもしれない。

ただ、きらきら光る毛先を追いかけて、楽しそうに遊んでいる。

その姿が可愛い。

それだけなのだ。


自分のためだけじゃなくなった

髪色をどうするかなんて、本当に小さなことだ。

以前の私なら、

「自分がどうしたいか」

だけで決めていたと思う。

でも、うにと暮らすようになってから、ほんの少しだけ考え方が変わった。

自分が好きなもの。

うにが好きなもの。

一緒に暮らしていると、そういうものが重なってくる。

もちろん、猫のために何でも自分を変える必要はない。

髪色だって、自分が変えたいと思えば変えればいい。

でも、

「うにが喜ぶなら、もう少しこのままでいてもいいか」

と思えるものがひとつある。

それは、なんだか悪くない。


うにがいることで、選ぶものが少し変わった

人生を大きく変えるような話ではない。

金髪を続けるか、髪色を変えるか。

ただ、それだけの話。

でも、誰かと暮らすというのは、こういう小さな変化の積み重ねなのかもしれない。

自分だけだったら選ばなかったものを選んだり。

自分だけだったら気にしなかったことを、少し気にするようになったり。

そして、ときどき、

「まあ、うにが喜ぶなら、このままでいいか」

と思ったりする。

だから今のところ、私はもう少し金髪でいようかなと思っている。

今日もきっと、うには私の毛先を狙ってくる。

きらきら光る金髪を追いかけながら、

「これ、私のおもちゃですけど?」

みたいな顔をして。

……まあ、うにがそんなに好きなら。

もうしばらく、うにのおもちゃでいてあげようかな。


「対等でいられる関係」を考えていたら、ふと、自分がこれまでどんな関係を選んできたのかを振り返りたくなった。

私は長い間、「好きだから世話をする」ことと「大切にされること」を、少し混同していたのかもしれない。

そして今、保護猫のうにと暮らし始めて、意外なことに気づいた。

私は、誰かを飼いたかったわけではなかったのかもしれない。


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仕事、暮らし、学び方――40代、これからの人生を自分で選び直していく。


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