看護師を続けるか迷う日々を卒業。感受性を武器に変える「産業保健師」という生き方

看護師・保健師のキャリア

看護師・保健師のキャリア再設計シリーズ 第8回 転機編②です。


※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。私の購読体験をもとに、正直に紹介しています。

「看護職が会社で働くイメージがわかないけど、興味がある」
「医療職以外の働き方も知ってみたい」

この記事は、そんな方に向けて書いています。

病棟勤務から企業で働く産業保健師へ。
私自身の経験を通して、転職のリアルと、その先にあった働き方をお伝えします。

自己紹介

こんにちは。
産業保健師として働いているノアです。
看護師・保健師として20数年、現場に関わってきました。

看護の仕事には、
弱っている人のそばに寄り添える力があります。
そのやりがいに支えられて、ここまで続けてきました。

産業保健師・産業看護師とは?


産業保健師とは、企業で働く人の健康を支える専門職です。

2020年の調査によると、
産業保健師は保健師全体の7%弱。

決して多くはありませんが、
全国に4,000以上の事業所があり、活躍の場は確実に存在します。

「レアな職業」ではありますが、
必要とされている仕事でもあります。

余談ですが「サッカー観戦場が満員だったとしたら一人いる」というぐらいのレア度です。

私が病棟に戻らなかった理由

大学病院で7年間働く中で、
ずっと違和感を感じていました。

それは、
「当たり前」とされている無償の時間外労働です。

始業前の情報収集、
休日や夜勤明けの会議。

働いているのに、
労働として扱われない時間が多すぎました。

異議を唱えれば「変わり者」扱い。
声を上げること自体が許されない空気でした。

さらに、退職の申し出も簡単には認められませんでした。

「人が足りない」
「ここにいなさい」

何年も引き止められ、
ようやく辞められたのは5年後でした。

私はそこで気づきました。

この環境では、
自分の人生を守れない。

そう思ったのです。

人生の時間を大切にしたかった

1日の大半は仕事に使われます。

通勤、残業、家事、睡眠。
自由な時間は、ほんのわずか。

その貴重な時間まで仕事に奪われたら、
大切な人との時間はなくなってしまう。

「このままでいいのかな?」

その問いが、
転職を決意させました。

産業保健師として働いて感じたメリット

今の職場では、

  • 時間外手当は1分単位
  • フレックス制度あり
  • 有休も取りやすい
  • 長期休暇も可能

無理なく働ける環境があります。

仕事もプライベートも、
どちらも大切にできるようになりました。

産業保健師のデメリット

一方で、孤独を感じることもあります。

多くは「ひとり職場」。

相談相手がいないことも多く、
判断を自分で背負う場面もあります。

向き不向きは、正直あります。

さらに、産業保健師には見えにくい課題もあります。

多くの企業では、
病院や行政のような明確な教育ラダーやキャリアパスが整っていません。

新人からベテランへ、
段階的に育てる仕組みがない職場も少なくありません。

また、研究活動や学会参加を積極的に支援してくれる企業もありますが、
現実には「業務優先」で、自己研鑽が後回しになりやすい職場も多いです。

研修費や学会参加費が自己負担になるケースもあります。

さらに、企業では看護職が少数派であるため、
管理職への昇進ルートが用意されていないことも少なくありません。

実際、看護師のように
「主任 → 師長 → 管理職」といった明確な昇進モデルはほとんどなく、
長く働いても役職に就きにくい傾向があります。

そのため、
キャリアアップや昇進を重視したい方にとっては、
物足りなさを感じる場面もあるかもしれません。

産業保健師は、昇進や評価よりも、
「自分らしく長く働くこと」を重視したい人に向いた働き方だと
私は感じています。

客観データで見る「産業保健師という働き方」

  • 令和2年(2020年)衛生行政報告によると、企業で働いている保健師は3,789人でした。
  • 保健師として従事する方の合計は55,595人でした。

産業保健師として働く人の割合は 保健師のうち7%弱という結果です。

企業で働く看護師の数は正式にはわかりませんが
企業の保健師看護師全体で2割ほどと言われています。

数字で見ても、
産業保健師はまだ少数派の働き方であることがわかります。

もしご興味があれば下記をご覧ください。
令和2年度事業場における保健師・看護師の活動実態に関する調査報告書【本編】

まとめ|自分の人生を守る選択を

産業保健師は、
華やかな仕事ではありません。

でも、
人の健康と人生を支える、価値ある仕事です。

私自身、転職してから

「働くために生きる」から
「生きるために働く」へ変われました。

もし今、

  • 病棟がつらい
  • このままでいいのか迷っている
  • 他の働き方を知りたい

そう思っているなら、
選択肢のひとつとして知っておいてほしいと思います。

あなたの人生は、あなたのものです。

無理せず、大切にしてくださいね。


もし、心が折れそうになっているあなたへ
『休みたい、でもお金が不安で休めない』と一人で抱え込んでいませんか?
雇われている人には、あなたを守るための制度がちゃんとあります。
まずは一度、深呼吸してこの記事を読んでみてください。
お金の心配を減らして、心を休ませる方法を一緒にお話しします。
→ 記事を読む:[うつで休職したときのお金の不安|産業保健師が伝えたい現実的な対処法]

あわせて読みたい
「病院の外に飛び出すのは勇気がいりますが、正しい道具(サイト)を使えば、
その扉は意外とスムーズに開きます。
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→ 記事を読む:[看護師をこのまま続けるか。10年後に後悔しないための「心の整理術」]


同じように消耗している人へ

ここまで読んでくださってありがとうございます。

看護師として働いていた頃、
私はずっと「自分の感じ方がおかしいのではないか」と思っていました。

でもあとから気づいたのは、
感受性が高い人は仕事の見え方が少し違うということでした。

このブログでは、そんな経験から

を書いています。

もしよければ、こちらの記事も読んでみてください。

感受性の高い人の仕事の見え方シリーズ
消耗しないためのサバイバル講座

同じように悩んでいる人の
小さな地図になればうれしいです。

【参考メモ】勤務地の分布データ(産業保健師・看護師)

調査報告によると、
産業保健師・看護師が働く事業場は、都市部に集中する傾向があります。
特に、
首都圏・愛知・大阪の3エリアだけで、全体の約50%を占めています。


【主な地域別分布】
・首都圏:34.8%
・関東(東京除く):21.2%
・東京都:13.6%
・愛知県:7.8%
・大阪府:7.6%
・東北・北海道:10.7%
・中部(愛知除く):10.3%
・中国・四国:10.0%
・九州・沖縄:9.7%
・近畿(大阪除く):9.0%


企業が集中している地域ほど、
産業保健師の働き先も多い傾向にあることがわかります。

地方で働きたい方は、
求人数が少ない分、早めの情報収集が重要になります。

なお、2020年(令和2年)の看護師就業者数は約173.4万人です。

それと比較すると、
産業保健師・企業看護師は全体の約0.2%程度と、かなり少数派の働き方といえます。

一方で、
企業や健康保険組合などの事業場数を見ると、全国に約4,156か所あります。

「レアな職種」ではありますが、
探せば働く場所は決してゼロではない、というのが実情です。

【参考メモ】産業保健師の学び方とスキルアップの現実

私自身、産業に入った当初は一人職場で、
「誰に聞けばいいのか」「どこで学べばいいのか」も分からず、かなり悩みました。

当時は今ほどネットの情報も多くなく、
教育ラダーのような仕組みもありません。

産業保健は、基本的に「自分で学び続ける」分野です。

だからこそ、少しずつでも学びの場を持つことがとても大切になります。

主な学びの場としては、以下があります。

・専門誌
・学会
・研修
・勉強会

専門誌

・ へるすあっぷ


・ 産業保健と看護 

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学会

・ 日本産業衛生学会

・ 日本産業ストレス学会

・ 日本産業保健法学会

勉強会グループ

・ SANPO-KAI 

研修

・ 独立行政法人 労働者健康安全機構 東京産業保健総合支援センター

こうした場を活用しながら、
少しずつ知識と経験を積み重ねていくことが、長く続けるコツだと感じています。

もしご興味があったらさんぽLABをご参照ください。

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