【第二部|感受性|再生編・第8回(前編・無料)】感受性の高い人はなぜ離れられなかったのか ―気づいていたのに抜け出せなかった理由―

仕事と心―感受性が高い人の仕事の見え方シリーズ

はじめに|「ここは、もう戻れない場所だ」と気づいた日

ある日、ふと、思ったのです。

「……あれ?
 ここ、もう良くならないな」

怒りでも、絶望でもなく、
とても静かな感覚でした。

期待が、すっと消えた瞬間でした。

それまで私は、

「いつか分かってもらえる」
「そのうち変わるかもしれない」

そうやって、
どこかで希望を握り続けていました。

でも、その日は違いました。

これは――
“壊れている”のではなく、
“壊れたまま固定された組織”だ。

そう、はっきり理解したのです。

「前年通り」が免罪符になる組織

私のいた職場では、
よくこんな言葉が使われていました。

「去年と同じで」
「前例通りで」
「今まで通りで」
「前年を是とすると」

一見すると、安定しているように見えます。

でも実際は――

考えることをやめた合言葉

でした。

問題が起きても、

「今まではこれでやってきたから」
「変えると面倒だから」

そうやって、変化を恐れ
“変えない理由”だけが積み重なっていく。

その結果、

変えないことで起こるリスクは現場へ
現場の責任は個人へ
変えない安心感は上層へ

流れていきます。

つまり、「前年通り」とは
“誰も責任を取らなくていい魔法の言葉”だったのです。

正しい指摘が「迷惑」になる瞬間

私は、専門職として、

「これは危ない」
「このままではリスクがある」

そう伝えたことがありました。

でも返ってきたのは、

沈黙回答 または
検討します
様子を見ます
今は難しい
じゃ、また

という、何も決めない返事。

決して否定はされない。
けれど、何も変わらない。

そしていつの間にか、
私は「指摘しちゃう面倒な人」になっていました。

正しさは、ひとつも歓迎されません。

組織にとっての不都合な正しさは、
ただ“空気を乱すもの”になるのです。

当時は個人的な問題だと思っていましたが、
後から見るとこれは組織が安定を維持しようとする際に起きる
典型的な力学でした。

「問題を指摘する人」が消える組織

やがて私は気づきました。

この組織には、
ある共通点がありました。

✔ 声を上げた人ほど疲弊する
✔ 真面目な人ほど消えていく
✔ 何も言わない人ほど残る

つまり――

沈黙した人だけが、生き残る構造

だったのです。

これは偶然ではありません。

組織の「自己防衛反応」です。

問題を直すより、
問題を言う人を遠ざける方が楽だから。

これも個人の性格の問題に見えますが、
実際には組織構造によって誘発される現象です。

「修復不能ライン」を超えたサイン

組織には、
“戻れるライン”と“戻れないライン”があります。

私が感じたのは、
明らかに後者でした。

✔ 改善提案が無視される
✔ 責任だけが担当者レベルに降り、属人化する
✔ 誰も責任を取らない
✔ 学習しない
✔ だれも調べない
✔ 同じ失敗を繰り返す

これが揃ったら、
もう末期です。

ここから良くなることは、
ほぼありません。

これは特殊な出来事ではなく、
組織では一定条件が揃うと自然に起こってしまう状態です。

幻想が壊れた瞬間

私は、あるとき思いました。

「私が頑張っても、
 この組織は変わらない」

「私が壊れるだけだ」

その瞬間、
長く握っていた幻想が、静かに崩れました。

・ここにいれば報われる
・努力は評価される
・誠実さは守られる

全部、幻想でした。

でも――

幻想が壊れたからこそ、
やっと期待や思考から自由になれたのです。

ここから先の話

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ここまで読んでくださった方の中にも、

「もしかして、自分の職場も…」
「でも、簡単には辞められない…」

そう感じた方がいるかもしれません。

実は、私もそうでした。

頭では「限界だ」と分かっていても、
なぜか離れられなかった。

むしろ、
頑張れば頑張るほど、
縛られていきました。

ここから先は、有料パートです

もし今、

・「これ、私の職場のことかもしれない」
・「読んでいて胸が苦しくなった」
・「なぜか涙が出そうになった」

そんな感覚があったなら――
この先は、きっとあなたのための章です。


この無料パートでは、

✔ 組織が“末期化”していく構造
✔ 正しい人が消耗していく理由
✔ 「ここはもう戻れない」と気づく瞬間

までを書きました。

でも、本当に苦しかったのは、
**「分かっていても、離れられなかった理由」**でした。


有料パートでは、こんなことを書いています

この続きでは、私自身の体験をもとに、

✔ なぜ辞める選択肢が“消えていた”のか
✔ 二つの組織に挟まれ、孤立していった過程
✔ 専門職なのに裁量を奪われていた現実
✔ 「まだ私が頑張れば」という思考の罠
✔ 抜け出すきっかけになった、たった一つの気づきと行動
✔ 離れた後に起きた、本当の回復

を、かなり正直に書いています。

正直、ここまで書くのは少し怖かったです。
でも、同じ場所で苦しんでいる誰かのために、残しました。


こんな方に読んでほしい

✔ 辞めたいのに辞められない
✔ 職場の違和感を無視し続けている
✔ 「私が悪いのかも」と思ってしまう
✔ もう限界なのに、踏ん張っている

一つでも当てはまったなら、
あなたはもう十分すぎるほど頑張っています。


👉 ▶︎ 第8回(後編・有料)はこちら
【リンク】

※「あなたは壊れていません。環境がおかしかっただけです。

※この記事は、当時出来事の渦中で書いたものです。
今振り返ると、個人の問題ではなく、組織構造によって起きていた現象だったと理解しています。

※本記事の内容・概念の無断転載・再配布はご遠慮ください。
引用の際は、出典リンクの明記をお願いいたします。

同じ景色を見ていた人が、
どこかに一人でもいたなら、それで十分です。

この記録を続ける力になります。
任意で応援いただけたら嬉しいです。

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