休職中のお金の不安は誰にでもある
「眠れない」「食欲がわかない」
「今まで楽しめていたことが楽しめなくなった」
「いつも気持ちが暗い」
家族や友人に心配され、心療内科や精神科を受診してみたら、療養が必要な状態と医師に判断され休職することになってしまった。
こんなとき、最初に考えるのは、「こんな状態なのに、仕事の引継ぎどうしよう」
その次は「家族になんて言えばいいんだろう」
3番目は「休んでいる間の収入や生活はどうなっちゃうんだろう」
不安が次々と押し寄せてきますよね。
でも大丈夫。「開けない夜はない」です。冬の次には春が来ます。
仕事の引継ぎは、何とかなります。体が一番大切なので、医師や職場と相談して早めに休養に入りましょう。
十分な貯金があっても、減ってしまうのではないか、いつ復帰できるんだろうと考え、
お金の不安は頭をよぎると思います。
サラリーマンには手厚い保証制度があるので、心配せず申請しましょう!
とにかく心と体を休めることが一番大切です。
次から詳しく説明していきます。
企業で働く看護師として見てきた不安の例

- 元々生活がギリギリだったのに傷病手当金では足りない
- 妻や子供の養育費が不足する
- 傷病手当金の申請方法がわからない
- 会社に連絡が取りにくく、会社のサポートが得られにくい
- 人事も慣れていないため、休職者にどう対応したらいいか戸惑う(人事側)
お金が心配で、冬でも暖房費を節約しすぎたり、お風呂を沸かして入らなかったりする方もいますが、
そうなると、お子さんがいるおうちは「しもやけ」ができてしまったり、手足がカサカサになってしまいます。
時には食べ物がないため、菓子パンとカップラーメンだけで過ごしているなんていうことも・・・。
「心技体」という言葉がありますが、心を整えるためにはまずは体を整える必要があります。
体が整っていないのに、技術を磨いたり心を整えることは難しいということです。

療養中は栄養のあるものをしっかりとって、酷暑の夏は冷房を使い、冬は暖房やお風呂で体をちゃんと温めてほしいです。これもとても大切な療養のひとつです。
サラリーマンが休職中に使えるお金のサポートや制度
傷病手当金は健康保険法に則った制度なので、生活に困らないように早めに申請をしてほしいと思います。
- 傷病手当金 (健康保険法)
病気やけがで働けなくなりお休みするときに、本人とその家族の生活を保障するための制度です。
おおよそ休む前の給与の2/3が最大1年6か月間受け取れます。
※主に中小企業が加入する全国協会けんぽ(傷病手当金の説明ページ)
入っている健康保険組合によっては、法律よりも多く保証してくれることがあります。
例えば、私の会社の加入する健保では、お休み前の給与の90%相当を1年6か月支給、1年6か月たっても病気が治らない場合は80%相当をさらに1年間支給してくれます。付加給付といいますが、手厚いです。
どの程度の費用をどの程度の期間支給してくれるのか、加入している健保のホームページなどを確認し、健保の担当者に問い合わせてください。

- 自立支援医療制度 (精神障害者総合支援法)
精神科に通院するときに、医療費の自己負担額を軽くしてくれる制度です。
治療が長引く場合には、申請し利用した方が医療費が安くなる可能性が高いです。
市町村税によって費用負担は変わるのですが、申請可能かどうか精神科の主治医の先生に相談してみましょう。
資料:自立支援医療の患者負担の基本的な枠組み
資料:自立支援医療の概要

うつでお休み中にはあまり使用する頻度は高くないと思いますが、高額療養費制度(健康保険法/全国協会けんぽのページ)もあります。医療費が高額になった時には加入する健保に相談してみましょう。
また、会社独自のサポートとして、産業 保健師 看護師、カウンセラー(臨床心理士)、産業医などを設置し、休職中もサポートしていることがありますので、休職時の人事担当者に聞いてみてもよいでしょう。
どの制度も日本では申請方式で、申請しなければもらえないため、病気でぐったりしていても、家族に手伝ってもらって申請しましょう。
お金の心配を最小限にし、治療に専念するために、ここは踏ん張りどころです。
少しでも参考になればうれしいです。
傷病手当金や自立支援医療を活用して、無理せずにまずは心と体の回復を優先してくださいね!
今日のところはここまで。Chau‼

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